リラ

Lilas

絶望を希望に変えた、リラの精に捧げたバラ

【花】
藤色、カップ咲き、中輪房咲きの花。ダマスクにティとグリーンの中香。とても美しく魅力的な花に咲く。最後まで花形は整い淑やか。藤色のバラは病気に弱いのが当たり前だった時代から、近年耐病性に優れた藤色のバラが登場したが、そこに香りを共存させたバラはなかった。リラはその意味で画期的なバラ。おそらく世界で初めて、藤色のバラとして耐病性と香りを両立させた。年間を通しての花色や花形の変化は少ないが、夏の高温期はモーブがかりロゼット咲きに咲く。観賞価値は落ちない。夏には夏の美しさがある。

【栽培】
四季咲き性。樹勢は普通、耐病性が強い木立樹形のバラ。うどんこ病にはやや強いくらいだが、黒星病にはとても強い。下葉を落とす時もあるが、無農薬栽培でも良く育つ。1か月に一度の薬剤散布(殺菌剤)を行えば一年間美しい葉を維持できる。初期生育が遅いので、植え付け初年度はつぼみを取り続け、株の充実をはかるソフトピンチが効果的。まずは株を育ててから花を楽しもう。コンパクトに育ち、株元から花を咲かせ、連続開花するのでガーデン前方や鉢植えに向く。剪定はフロリバンダに準じれば良く咲くが、植え付け2~3年は浅めの剪定が効果的。低温期は多肥で花弁数が増え、咲きづらくなることもあるので、肥料は少なめに。また薬剤を週に一度など、多用すると薬害がでる時もあるので、育てるなら無農薬か低農薬で。

【名前の由来】
「眠れる森の美女」のオーロラ姫は、16歳で死ぬ呪いを悪い魔法使いにかけられたが、彼女の死を眠りに、絶望を希望に変えたリラの精から。バラの育種で不可能と言われていることも、きっとすべてに希望はあるはずとの思いも込めて。
品種名 リラ
Name Lilas
ブランド ロサオリエンティス プログレッシオ
系統 F フロリバンダローズ 作出年 2020年
出生地 日本 作出者 木村卓功
交配 不明もしくは未発表

タイプ タイプ1 開花性 四季咲き

花色 藤色系 藤色 花の特性
花形 ロマンチック系 カップ咲き 花茎 中輪
芳香 中香 香質 ダマスクにティ+グリーン

樹形 木立樹形 普通タイプ 樹高・伸長 60~90cm

樹勢 普通 うどんこ病 強い
黒星病 とても強い 耐陰性 弱い
耐寒性 弱い 耐暑性 普通

特性 特  性:おすすめ初心者向きタイプ1以上コンパクトに育つ
栽培適正:鉢植え向き地植え向き

※育てる環境や個体差による違いもありますので、ひとつの目安としてご参考ください。