リリエンタール

リリエンタール

Lilienthal

おおらかな半剣弁八重咲きから、魅力的なロゼット咲きへと移ろう藤色の花。まるで風に舞うように、フェンスやポール、トレリスを軽やかに彩る。つる仕立てに適した、優雅なバラ。これまで、トラディショナルな整形花タイプの藤色のつるバラは、樹勢や耐病性の弱さから、春の開花に満足できる品種が少なかった。しかし、このバラはその欠点を克服し、花数も豊富で、力強く成長する画期的な存在。

【花】
藤色、半剣弁八重咲き、中輪房咲きの花。ティの微香。半剣弁の整った花形から咲き始め、最後はおおらかで包容力を感じる花に咲く。花持ちもとても良い。弁質が良く長く咲き、花弁が散りづらい。切りバラにも向く。

【栽培】
繰り返し咲き性。樹勢が強く、耐病性が強いシュラブ樹形のバラ。うどんこ病にも強いが、黒星病にとても強い。大きくなりすぎず、秋にも良く咲くので、家庭用のつるバラとして育てると良い。地植え鉢植え、どちらにも向く。夏剪定はやや早めのタイミングで(関東以西の暖地の場合8月下旬)。樹高は高めなので、お庭で自立するシュラブとして植えるなら後方に。つる仕立てするなら、高めのフェンスやポールがおすすめ。鉢植えの場合はオベリスクやトレリスに向いている。トゲは普通。シュート更新はいらない。

タイプ0
無農薬でも、株の上部にはほとんど病気が発生しない、優れた耐病性を持つバラ。庭木や草花と同じように、害虫が発生した際にのみ殺虫剤を散布するか、捕殺するだけで育てられる。剪定のたびに殺菌剤を散布すれば、一年を通して美しい葉を維持しやすい。散布のタイミングは、冬剪定後の芽が膨らみ始めた時、1番花開花後、2番花開花後、夏剪定後、秋花が咲いた後の剪定後の計5回。剪定後は株が小さくなるため、作業量やコストの負担を軽減できる。細かなことを気にしなければ無農薬で十分に育てられる、これまでのバラの常識を超えた品種。

【命名由来】
ライト兄弟による動力飛行が実現する以前、人類が空を飛ぶ夢に挑み続けた航空分野のパイオニアにちなんで命名。果敢な挑戦と革新の精神を象徴するその名を、このバラに託した。
品種名 リリエンタール
Name Lilienthal
ブランド ロサオリエンティス プログレッシオ
系統 S シュラブローズ 作出年 2024年
出生地 日本 作出者 木村卓功
交配 不明もしくは未発表

タイプ タイプ0 開花性 繰り返し咲き

花色 藤色系 藤色 花の特性
花形 ソフトエレガント系 半剣弁八重咲き 花茎 中輪
芳香 微香 香質 ティ

樹形 シュラブ樹形 普通タイプ 樹高・伸長 150~200cm

樹勢 強い うどんこ病 強い
黒星病 とても強い 耐陰性 普通
耐寒性 普通 耐暑性 とても強い

特性 おすすめ 初心者向き タイプ1以上 花持ちが良い
鉢植え向き 地植え向き オベリスク・トレリス向きポール向き 高フェンス向き

※育てる環境や個体差による違いもありますので、ひとつの目安としてご参考ください。